「愛の無い映画」

ベッドシーンや恋愛描写が少ない映画を探し求めるブログ

ザ・プロム

ザ・プロム

安心度★★★
恋愛シーン:あり キスシーン:あり ベッドシーン:なし ジェンダー:偏りなし

原題「The Prom」2020年公開 監督:ライアン・マーフィー


あらすじ
元人気俳優のディーディー(メリル・ストリープ)とバリー(ジェームズ・コーデン)は、新作ミュージカルが大コケし、俳優人生の危機にたたされていた。そのとき、二人の耳にインディアナ州で同性パートナーとのプロムの参加をPTAに禁止されてしまった女子高生・エマ(ジョー・エレン・ペルマン)の噂が届く。この事を知った二人は、エマを助けることで自分達のイメージ挽回を図ろうと、同じくキャリアアップを狙うアンジー(ニコール・キッドマン)とトレント(アンドリュー・ラネルズ)らと共にインディアナ州の高校に向かうが……

 

感想
ミュージカルが原作のNetflixオリジナル作品です。こちらの映画も歌に躍りに盛りだくさん!とても華やかで楽しい作りになっています。作品のテーマが「様々な障害を乗り越えて同性の恋人とプロムに参加する」というものなので、最初から恋愛シーンがあるものだと思って観ました。ただ、主人公と恋人が二人で映るシーンがそんなに多くなく、俳優たちのミュージカルシーンやエマと俳優たちの友情が築かれていくシーンの方が取り上げられていたため、「恋愛映画」というほど恋愛にフォーカスされていなかったかな?と思います。
エマ以外の登場人物で言えば、ディーディーが恋に落ち、キスシーンがあります。また、プロムというイベント的に他のカップルたちが大量に出てきますが、まあそこはプロムなので仕方ないです……

全体的にミュージカルシーンもよく、恋愛シーンもくどくなくてよかったのですが、★3にした理由は、なんというか、あまりにも辛い目に遭っているレズビアンの女の子を、あまりにも「良い子」に描きすぎているなと感じたからでした。辛いことがあっても健気なセクシャルマイノリティ、大人しい、正しいマイノリティというものに夢を見すぎなんじゃないか?もっとエマは暴動を起こしてもよかったな、とそこが結構大きな引っ掛かりポイントだったので、恋愛面とは少し関係ない点かもしれませんがマイナスポイントとさせていただきました。


それ以外は楽しく観られる映画でした!

 

その他ネタバレ含む感想

 

 

 

 

 

 

 


エマは学校に火を付けてもよかったみたいな感想も見かけてわたしもちょっと納得しました……

 

それをおいておけば、ザ・プロム、ミュージカルが素晴らしくて本当に良い映画でした!わたしはバリーの「Barry is going the prom」のシーンが大好きです!バリーもゲイで、エマと同じく両親と仲違いしている過去を持つ人物なので、この作品はLGBTQが割と沢山出てくる作品ですね。最後の「誰でも参加できるプロム」のシーンでは、3人で参加する人達も見られたので、おそらくポリアモリーの方々かな?などと思って観ていました。日本ではまだ知名度が低く珍しいと思ったので目を引きました。

そもそもわたしはプロムというイベント自体が苦手なので(プロムがないっていう点では日本の学校で過ごせてよかったなって思うくらい)、この映画のテーマ的に観る前から苦手意識があったのですが、やっぱり「恋愛関係」を前提にしている(ように見える)プロムにはうへぇとなれど、そこに憧れる人達の気持ちや、当日に至るまでのドキドキ感などは観ていて楽しかったです。

 

また、メリル・ストリープニコール・キッドマンなどのキャストもよくて、とても映える映画でした!