「愛の無い映画」

ベッドシーンや恋愛描写が少ない映画を探し求めるブログ

KUBO/クボ 二本の弦の秘密

KUBO/クボ 二本の弦の秘密

 

安心度:★★★★★(超安心)
恋愛シーン:ほぼなし キスシーン:なし ベッドシーン:なし
ジェンダー:偏りなし

 

原題「Kubo and the Two Strings」2016年公開 監督:トラヴィス・ナイト

 

あらすじ
心を病んだ母と共に暮らすクボ(cv.アート・パーキンソン)は、祖父に片目を奪われた過去を持つ。不思議な力で三味線と紙を操り生計を立てているクボは、ある日自分を追う叔母たちに出会い、身を守るために魔法の武具を探す旅に出ることになる。母の形見のサル(cv.シャーリーズ・セロン)と、旅の途中でであったクワガタ(cv.マシュー・マコノヒー)と共に、叔母たちと戦い、祖父を倒す運命を負うアニメ作品。

 

感想
アメリカが作成した日本の封建時代のアニメということで、オリエンタリズムがきついんじゃないかと身構えたのですが、そこまでひどいところはなかったと思います。若干変な描写はあるのですが、大きなモチーフのひとつである「盆」と「転生」についてはしっかり描かれていてとてもよかったです。そういうしっかりした描写の上で、恋愛面についての感想ですが、初見ではちょっとびっくりしたところはありました(詳細な感想部分で触れます)。でもいやなかんじはせず、モチーフを際立たせるためにしっかりと機能していたので、恋愛をとにかくいれておけばいいでしょうという雰囲気ではなく、見終わったときにはすっきりした気分でした。クボはアニメ作品ということもあるのか、恋愛などよりも、家族愛であったり、仲間との冒険シーンを大切にしているように思います。だからといって子供向けというわけではなく、大人もガッツリ楽しめる作品でした。それからちょっとマニアックなポイントですけど、姉妹の愛憎とかもわたし的にはどつぼで、ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー1のガモーラ姉妹みたいな関係が好きな人には刺さると思います。

ストーリー以外の感想だと、このお話しでは紙が重要な役目を果たすのですが、このモーションアニメ自体が紙を思わせる質感で作られていて新鮮でした。紙の質感で柔らかいタッチなのに動きは鮮やかで戦闘シーンなども迫力満点、視覚的にもとても楽しかったです。それから子どもが冒険の主人公になるストーリーでありながら、ちゃんと子どもとして扱われていた(保護されるべき対象だという認識がしっかりしていた)点がよかった。満点!

 

 

 

 

 


その他ネタバレ含む詳細感想

 


とってもお久しぶりのブログ更新です。少し前にNetflixに加入して、色々と気まぐれに観ています。
さて、サルとクワガタがいいかんじになったときはまじで恋愛に関してだとどんな生き物の組み合わせでもいいのか!?とめちゃめちゃびっくりしたのですが、その後の展開を観ているとちゃんと意味があって安心しました。
サルがシャーリーズセロンということで、迫力満点のお芝居ですごくかっこよかったです。本当に姉妹の対決が良くて、船の上での決闘のシーンとか大好きです。強かったお姉さんが好きなのに腑抜けやがって今は憎い殺す……みたいなそういうのが好きなので本当につぼでした。

最初モーションアニメだということに全く気づかなくて、あとから制作スタジオのライカのスタッフインタビューなどを掘り返して読んで、骸骨のシーンなどがどういう風に撮影されたかを知ったのですが、本当に気が遠くなるような作業の上にできた映画なんだなと思ってびっくりしました。この映画のあと、コララインとボタンの魔女も観ましたが(そしてそのレビューもしますが)、どちらも途方もない行程の末にできたものだと思うと一層わくわくしました。

久しぶりに観た映画で、久しぶりにものすごく興奮した映画でした。面白すぎて2日間で3回観ました(わたしにとってはあり得ない回数です、基本観直すことも少ないので)。ちなみにコララインの方も同じくらい観ました。スタジオライカの作品全制覇したいです……

というくらいおすすめなので是非!