「愛の無い映画」

ベッドシーンや恋愛描写が少ない映画を探し求めるブログ

インサイドヘッド

インサイドヘッド

安心度★★★★★

安心安全主人公が子どものディズニー・ピクサー作品

 

恋愛描写:なし キスシーン:なし  ベッドシーン:なし

ジェンダー:ほぼ気にならない

 

原題「Inside Out」2015年公開

監督:ピート・ドクター、ロニー・デル・カルメン

 

あらすじ

 人間の中には、5つの感情が存在している。喜び、悲しみ、怒り、むかつき、怯え...そんな感情を表すキャラクターたちは、自分たちの主人、ライリーの幸せを願って働いている。

11歳の女の子・ライリーはとっても元気で、友達にも両親にも恵まれ、いつもハッピーな生活を送っている。ところが急な引っ越しにより、ライリーの生活は一転、喜び中心だった感情表現から怒りや怯えの表現が増えていき....

 そんな時、いつも疎ましがられている悲しみがトラブルを起こしてしまう。その解決のため、喜びは悲しみと一緒にライリーの気持ちの奥深くに入っていくのだが....

 

感想

 感情たちの冒険の話でした。主人公も11歳、キャラクターたちも感情という概念なので、恋愛シーンやキスシーンは全く出てこない、超安心作品です。ただひとつ気になったのは、感情たちの性別です。感情に性別があるのかどうかはわからないのですが、服装などを見るに、ライリーの感情たちは、女性っぽいものもいれば、男性っぽいものもいます。一方、母親の感情は女性しかいません。父親の感情は、男性ばかりです。思春期前の子どもの感情は男性女性どちらの要素も含んでいるけれど、成長するにつれ感情にジェンダーロールが内面化されてしまうのかな、と思いながら見ていました。それと、ライリーの理想の彼氏が、「ライリーのためなら死ねる」とずーっといっていて、最後の方に喜びに使い捨てされるところがちょっと気持ち悪いというか、グロテスクな感じだなと思いましたが、全体的にはとても安心して見られる作品でした。

 

その他感想

 

 

 

 

 個人的にはあんまりぴんとこない作品でした。安心は安心なので★は5ですが、ストーリーとか、キャラクターの性格とかがあんまりわたしの好みではなかったかも。

 ストーリーの中心である喜びの性格、すごいドリカム感あるんですよ。ドリカム感っていうのがどういうものかは表現しづらいんですけど、なんかドリカム感すごいんです。

 ストーリーの主役である喜びは、喜びや幸せやポジテイブさが人生で一番良い感情で、悲しみを「認めない」、っていう性格っぽくて、「悲しみも人生に必要である」というメッセージも、どちらかというと、「喜びを際だたせるために悲しみは必要である」みたいに読み取れるんじゃないかなあ、ちょっと納得いかないかも、という感想を持ちました。

 これ、ディズニー作品ということで、子どもがメインターゲットになってるんだと思うんですけど、この作品を子供目線で見たら、どういう作品なんだろう、というのが気になります。ただの冒険物になるのかな?

 生きていると、自分が幸せだから、人の不幸せは認めない、みたいな人に出会うことがあります。自分はそのことを幸せなことだと受け取っているのに、不幸せだと言う人間がいるのはおかしい、許せない、そんな考え方だと損してるから幸せを教えてあげる、みたいな人。それから、いつまでも悲しい気持ちを抱えていることを許さない人。結構いるんじゃないかと思います。ライリーの中の喜びは、たぶんそういうタイプです。わたしの苦手な人です。仲良くなれないタイプ。

 その他のキャラクターはとてもおもしろく、楽しいキャラクターだなとおもいます。私は怯えさんがすきでした。共感....

 おそらく、人によって好きなキャラクターの差が大きく出る作品だと思いました。好き、というか共感できるキャラクターが違うというか。わたしは喜びが苦手ですけど、あのキャラクターに共感したり、憧れたり、ヒーローだと思う人もいると思います。

 キャラクターの個性が多様で、力強いというのは、全体を通して感じられたことです。そこはとてもよかったかな。

 

 久しぶりにアクション以外のものを観たので、なんだか新鮮でした。のんびり見られる作品です。