読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

「愛の無い映画」

ベッドシーンや恋愛描写が少ない映画を探し求めるブログ

ハッピーフィート2 踊るレスキュー隊

ハッピーフィート2 踊るレスキュー隊」

 

安心度★★★★★5

恋愛描写:ほぼなし キスシーン:なし ベッドシーン:なし

ジェンダー:平等  配役:◎

 

原題「Happy Feet Two」   2011年公開  監督ジョージ・ミラー

 

あらすじ

 歌うこと・踊ることが重要視されるペンギンの世界が舞台。皇帝ペンギンで、タップダンスの達人マンブルは、息子・エリックがダンス嫌いであることを気にしていた。踊ることを嫌うエリックは、皇帝ペンギンの住処から逃げ出し、そこで「飛べるペンギン」スヴェンと出会い、憧れるようになる。そんな中、氷山の移動によって、エリック達の住処は大きな危機に直面する。存在意義に悩むオキアミ、プライドの高いゾウアザラシ、愉快なアデリーペンギン、人間たちなど、あらゆる生き物の力を借りて、エリックたちは皇帝ペンギンの救出を目指す。

 

感想

 求愛と繁殖、人間たちによる自然界への干渉をメインテーマにしていた1に比べ、歌とダンスを素直に楽しむことのできる作品になっていました。超安全です。主人公も、大人ペンギンのマンブルから子どもペンギンのエリックになることで、性愛(異性愛)や生殖(メスの獲得)、男女の差などの要素が絡むことなく、ジェンダー的にも非常にフラットになっています。男女の恋愛による結びつきだけでなく、異種族との協力、異質なものとの共存、親子やオス同士の絆などにもスポットライトがあたり、登場する生き物たちのバランスも良いです。また、男女比も、1がオスばかりの冒険であったのに対し、2ではメスも大きな役割を果たしています。

 ペンギンは、メスが狩猟をし、オスが卵を守るという役割を持っているため、オスメスの力関係や、子育てにおける両親の貢献度などが、人間界での性別役割分担意識とは違ったものになっていたところはポイントでした。

 ハッピーフィート1の続編という位置づけですが、1を見なくてもそこまで問題はありません。1から引き続き登場するキャラクターも多いので1も鑑賞しておくのもおすすめですが、1の主人公がマンブルであり、繁殖の際非常に重要な「歌」が歌えない「落ちこぼれ」マンブルが、「ダンス」によって周囲から認められていく物語であった、ということを押さえていれば大丈夫です(そのへんのあらすじは公式サイトでネタバレなく確認することが出来ます)。

何度でも観たいなと感じる作品でした。

 

以下ネタバレあり

 

 

 マッドマックスと同じ監督ということで、ハッピーフィート1に引き続き鑑賞しました。

 オキアミのBLがあります!!!!!!!オキアミラブです!!!!!!!!!!!びっくりしました。

1はジェンダー的にフラットではありましたが、本当に異性愛と繁殖メインだったので、2ではこのようなオス同士の恋愛(に見えるような)(見えるようなというかすごく直球な)描写があったことに非常に驚きました。あとものすごく萌えです!オリジナルでは、声を担当していたのがブラッド・ピットマット・デイモンだったということにも萌えます。歌とか全体のストーリーもも勿論いいのですが、なんかもう全てをオキアミラブに持って行かれた感あります。

ただ、オキアミの見た目が苦手な人はちょっときついかもしれません。私は部屋にオキアミが大発生してものすごく恐怖する夢を見ました。

 

 1で、父親から「歌を歌えなければいけない」「歌のうまい自分から生まれたのだから、きっとこの子も歌えるはず」というプレッシャーを与えられ、苦しんでいたマンブルが、父親になった途端、自分の子にも(無意識に)同じようなプレッシャーを与えていたのが印象的でした。1では、マンブルが「歌いたいけど歌えない」というところからストーリーが始まったのに対し、2ではエリックの「何のために歌うの?」からはじまったことも、対称的だと思います。1では、歌が歌えることが大前提であり、マンブルすら「歌の重要さ」に対して何の疑問も持たず、批判もしませんでしたが、2では「なぜ歌うのか」という根本的な問がなされていたことが良かったと思います。

また、1では「権力の正当性」はどこにあるのか、ということや、その脆さ、人々の信仰とは何か、みたいなことは触れられていましたが、2でも違う形でそのテーマが扱われています。「自分とは違う存在」を偉大なものとして扱うのか、それとも異質で異常なものとして非難・排除するのか、というところは、リアルで、残酷ささえあるかもしれません。

 ストーリー的にも非常にまとまっていてかつ勢いがあり、とてもおすすめですし、このシリーズの醍醐味である歌も、作中に占める割合がよりも増えていたと思います。日本人でも知っているような有名な歌が入っているので、とても楽しく鑑賞できると思います。ちょうおすすめです。


アデリーペンギンたちの愉快さはすごいです